新米母さんの報告書

田舎から田舎に嫁いだ新米嫁さんが新米妊婦さんになり、新米母さんになりました。育児記録と旦那さんとの日々の“報告書”。

僕はゆっくり成長している。

こんにちは。お久し振りです。緋波です。

ホントに随分な期間開きましたね。

今日は息子のことで書いて残しておきたいことがあり、記事を書くことにしました。


我が家の息子は現在4歳10ヶ月。

年明けにはお兄ちゃんになる予定の年中さんです。

そんな息子には昔から『特性』があって。

初めて指摘されたのは一歳半検診での、『言葉の遅れ』。一語文の出が怪しい感じでした。

そこから段々保育園でも話が出てきて、現在もなお続いている、『切り替えの出来なさ』。

4歳10ヶ月になって、言葉の面は逆によく喋るな…と思うくらいになりましたが、切り替えの下手さに関しては今でも毎日四苦八苦しています。恐らく保育園の先生方も。

他人の感情を読むことが下手で、わざと怒られるようなことをして反応を窺ったり、嫌だ、とかやめて、と言われてもやめない、なんてことを繰り返している子です。

大人が怒っても、怒られているということ・雰囲気は分かっても、何故怒られているのか、怒られている原因が分からない・納得出来ない、そんな子です。

前々から専門医への受診は勧められていましたが機会を逃し続け、それでもと受診に踏みきり、昨年の夏から県立のこども病院に通院しています。

通院といっても特に投薬をしている訳でもなく、今の状況を医療の専門家に診てもらって、対応方法についてアドバイスをもらう、という程度です。

が、実際の目的は既に見えてきている『就学』に向けて医療との繋がりを持っている、ということなので、今はアドバイスをもらいながら保育園という団体の中で集団生活を送り、リハビリをしている、という感じです。

一年前に受けた検査では、発達指数が100の平均に対して息子は124。言葉の部分が高めで、いろいろ分かっている分トラブルになりやすい、と言われました。…言葉の発達、遅めだったのに。

保育園では加配申請をして、先生についてもらいながら生活をしています。

保育園での生活について、先生方から報告を受けて一喜一憂しながら、ここまで来ました。


で、そんな息子、数字が大好きです。

時計へのこだわりも半端無い。

実家・義実家の壁掛け時計やら置き時計やらを見つけると、「持って帰る!」と離さない離さない。

時計が好きなので時間も読めるんですが、読めるのと守れるのは、別。

息子の『特性』の一つに、過集中というのがあって、興味のある物への集中がスゴくて。

『○時までだよ(あるいは長い針が○のとこまでだよ)』という声かけに対して、返事はするし時計も見るけど、やめられない。

これが切り替えの下手さに絡んでるんですけどね…。

とにかく数字が大好き、時計が大好きな息子は、家ではお絵描き帳へ、保育園ではお絵描きの時間に、時計や数字ばかり描いていました。


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お絵描き帳はこんな感じ。

こういうのでも好きに描かせれば、もしかしたら芸術の方向に花が開くかもしれないのだろうけど…ダメだ、お絵描き帳がもったいなくて仕方ない、なんて思ってしまったり。

めくってもめくっても時計や数字ばかり描かれたお絵描き帳を見ながら、それでもいつかは絵という絵を描くようになるだろう…と、いつ訪れるかも定かでないいつかを信じて待っていました。

そして、今月。

保育園から持って帰ってきた塗り絵を見て、私は驚きました。

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色が、塗れてる!!

枠の線を守って、線からはみ出さないようにその中だけ色が塗れてるじゃないですか!

それまでの塗り絵は、線とか関係無く物の色とかも関係無く、ただ殴り描きするだけの塗り絵でした。

リンゴの赤と葉っぱの黄緑と茎の茶色。3色だけですが、ちゃんと場所というかパーツで色を使い分けて塗れている…!

見た瞬間にちょっと泣きそうになりました。

「赤と黄緑と茶色を使って、はみ出さないように塗れたね。上手だね」と、息子に言うと、聞いてたか聞いてないか不明ですが、へへへと笑ってました。

その数日後には同じく迎えに行った旦那さんから、見て見て、と言われて差し出された物が、こちら。

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「今日、○○がこれ描いたんだって。□□くん(クラスメート)がお花を見に行くところなんだって。俺これ見て説明聞いた時、泣きそうになったわ」、と。

そんなん聞いたら私も泣きそうになりますわ。

時計とか数字の羅列じゃなくて、ちゃんと物語がある絵を描いたの、多分初めてでした。

過去にイラストとしてライオンは描いてたけど、『誰かが何かをしている』みたいな物語がある絵は初めて。

旦那さんもそれを知ってるから、夫婦共に同じような理由で涙ぐむという。

おかいつとかいなばあのお便りコーナーみたいな絵は、4歳10ヶ月にしてまだまだ描けないけれど、息子は息子の順番とスピードで着実に成長しているんだな、と実感した出来事でした。


先日、母親である私だけかかったこども病院にて、今よりもっと小さい時のことを聞き取りして、暫定的に出た息子の『特性』の診断は、【軽度のASD自閉症スペクトラム】でした。

今後は、来年から本格的に始まる就学の準備に向けて、来春に予約をして夏までにWISC検査を受ける予定です。

そこで正式に診断が出たとしたら、それを参考に息子が普通学級に通うか支援学級に通うかを、行政側と話し合って決めていくことになりそうです。

ASDといっても様々な度合いがあり、必要なサポートも違うけれど、他人と成長の順番が違うというイメージ、と病院の医師からは言われました。

他のお子さんと比較して苦しくならないように、なるべく、ウチの息子の場合は、と考えるようにしながら成長を見守っていきたいと考えています。

長い目で見ると、きっと同じく発達障害を持っているであろう私が苦労してきた…というより、そんな私と、私がトラブルを起こしてその対処に苦慮してきた私の実親と、同じような成長の道を私達親子も辿るんだろうな…と不安でいっぱいですが、賽は投げられたのです。やるしかないね。

幸いにも昭和から平成の時代よりも、医学も児童精神学も発展した世の中になりましたので、行政と保育園・学校と上手いこと連携を取ってやっていきたいと思います。